サブスク型(SaaS)企業が35歳の「経験値」を欲しがる理由。年収ダウンなしで転職する秘策。

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サブスク型(SaaS)企業が35歳の「経験値」を欲しがる理由。年収ダウンなしで転職する秘策。

「IT業界って、なんだかキラキラしていて若手ばかりのイメージがある。35歳の自分が行っても、使い捨てにされるだけじゃないか?」

大手メーカーにいた頃の僕は、本気でそう思っていました。IT=「徹夜続きのベンチャー」や「数年で使い捨てられるエンジニア」という極端なイメージを持っていたのです。特に家族がいる35歳にとって、その「不安定さ」は最大の懸念材料でしょう。

しかし、IT業界の中にも、メーカー並み……いや、それ以上に**「収益が安定し、かつ35歳の経験値を喉から手が出るほど欲しがっている」領域があります。それが「SaaS(サース)」**と呼ばれるビジネスモデルを持つ企業群です。

今回は、なぜ今SaaS企業が「30代の落ち着き」を求めているのか、そしてメーカー出身の僕たちが年収を下げずに、むしろ上げて転職するための具体的な戦略をお伝えします。


目次

  1. 「一度売って終わり」ではない。SaaSの驚異的な安定性
  2. 勢いだけの若手には不可能な「顧客の業務理解」という壁
  3. 実体験:メーカーで培った「しつこいほどの関係構築力」が最強の武器に
  4. 35歳が狙うべきは「プロダクトが売れ始めている」中堅SaaS
  5. まとめ:まずは「SaaS」というキーワードで求人を絞ってみよう

1. 「一度売って終わり」ではない。SaaSの驚異的な安定性

まず、SaaS(Software as a Service)とは、ソフトウェアを「買い切り」ではなく「月額課金(サブスクリプション)」で提供するビジネスモデルのことです。身近な例でいえば、NetflixやMicrosoft 365のような仕組みを、企業向けの業務システム(会計、人事、在庫管理など)に適用したものです。

SaaSがメーカー出身者に向いている理由

メーカーのビジネスは、多くの場合「製品を売った瞬間に利益が確定」します。しかし、これは「常に新しい注文を取り続けなければならない」というプレッシャーを意味します。

一方でSaaSは、一度導入されると、顧客が解約しない限り毎月チャリンチャリンと収益が入ってきます。 この「積み上げ型(ストック型)」の収益構造こそが、メーカー出身者が好む「安定性」の正体です。

IT企業の中でも、SaaS企業は「来月の売上がゼロになる」というリスクが極めて低いため、社員の給与水準も高く、長期的な視点でキャリアを築くことが可能なのです。


2. 勢いだけの若手には不可能な「顧客の業務理解」という壁

「IT業界は若手が主役」というイメージは、SNSなどのBtoCサービス(個人向け)の話です。企業向けのSaaS(BtoB)となると、話は全く変わります。

20代の若手エリートが挫折する理由

企業の基幹システムを売る、あるいは企画するためには、その企業の**「複雑な業務フロー」**を理解しなければなりません。

  • 「なぜ、この部署とあの部署のハンコが必要なのか?」
  • 「決算時期に経理担当者が最も頭を抱えている作業は何か?」
  • 「工場の在庫管理が、なぜ紙ベースでなければならないのか?」

こうした「ビジネスの現場感」は、社会人経験の浅い若手にはなかなか理解できません。彼らが「最新のITツールで効率化しましょう!」と正論を吐いても、現場の課長や部長からは「君、うちの仕事の進め方をわかってないね」と一蹴されてしまうのです。

ここで、**メーカーという組織で10年以上揉まれてきた、あなたの「おじさんの作法」と「業務経験」**が光ります。相手と同じ目線で、現場の痛みに共感しつつ、解決策を提示できる35歳は、SaaS企業にとっての「即戦力」そのものなのです。


3. 実体験:メーカーで培った「しつこいほどの関係構築力」が最強の武器に

SaaSビジネスにおいて最も重要な指標は「チャーンレート(解約率)」です。一度導入してもらったシステムを、いかに長く使い続けてもらうか。その鍵を握るのが、最近注目されている**「カスタマーサクセス」**という職種です。

「売ってからが始まり」というメーカーのマインド

僕はメーカーの営業や企画をしていた頃、トラブルがあればすぐに現場へ駆けつけ、顧客の愚痴を聞き、解決策を一緒に探ってきました。この「売って終わりではなく、長期的にお客さんと付き合う」というマインドセットは、実はSaaSの思想と完璧に合致しています。

IT業界出身者は「ドライに効率良く」進めたがる傾向がありますが、メーカー出身者は**「泥臭く、信頼関係を築く」**ことに長けています。

  • 定期的に連絡を入れ、使い心地を確認する。
  • 小さな不満を吸い上げ、社内の開発チームにフィードバックする。
  • 相手の会社の文化(社内政治)を理解し、味方を増やす。

こうした動きを僕がIT業界で実践したところ、「そこまでやってくれるのか!」と顧客からも、そして会社からも驚くほど高く評価されました。結果、年収は前職からスライドどころか、150万円のプラス査定を勝ち取ることができました。


4. 35歳が狙うべきは「プロダクトが売れ始めている」中堅SaaS

35歳からの転職で、年収ダウンを防ぎ、かつ安定を手に入れるための「鉄板の狙い目」があります。それは、「シリーズB・C」と呼ばれるフェーズの、従業員数50〜200名程度の中堅SaaS企業です。

なぜ「中堅」なのか?

  1. ビジネスモデルが検証済み: 「プロダクトが既に売れている」状態なので、明日倒産するリスクが低い。
  2. 組織の壁に直面している: 勢いだけで伸びてきた会社が、「組織運営」「マニュアル化」「品質管理」といった課題にぶつかる時期です。ここで、大手メーカーで培った「組織人としての型」を持つあなたが求められます。
  3. 年収の原資がある: 資金調達が順調で、利益率も高いため、大手メーカーの給与テーブルに合わせる、あるいはそれ以上の提示をする余裕があります。

逆に、創業1〜2年のシード期(立ち上げ期)のベンチャーは、年収が下がるリスクが高く、仕事の内容もカオスなため、35歳からの越境先としては少しハードルが高いかもしれません。


5. まとめ:まずは「SaaS」というキーワードで求人を絞ってみよう

「IT転職=未知の荒野へのダイブ」ではありません。 SaaSという領域を選べば、メーカーで培った「業務知識」「安定志向」「信頼関係構築力」を最大限に活かしながら、IT業界の「高利益率」「柔軟な働き方」を享受することができます。

35歳。あなたがこれまで積み上げてきた「現場の痛みを知っている」という経験は、IT業界の最前線では何物にも代えがたい資産です。

自分の経験が「どのSaaS」に刺さるか知っていますか?

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まずは、ビズリーチなどのハイクラスエージェントに登録し、自分の経歴を公開してみてください。

  • 「製造業での工程管理経験」
  • 「大手企業での多部署調整経験」

こうしたキーワードに反応するSaaS企業のヘッドハンターは驚くほど多いはずです。スカウトメールの内容を見るだけで、「あ、自分はここでは『おじさん』ではなく『プロ』として求められているんだ」と実感できるはずです。

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次回予告: 今、日本中で加速する「DX市場」の波。現場を知るメーカーマンが「主役」になれる理由を語ります。

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