会社にしがみつくリスク vs 荒波に出るリスク。10年後の年収差を試算して気づいた恐怖。
「今の会社を辞めるのは、あまりにもリスクが高すぎる」
「35歳で未経験の業界に飛び込んで、もし失敗したら家族はどうなる?」
大手メーカーにいた頃の僕は、毎晩のようにそう自分に言い聞かせていました。
10年以上勤めた会社。勝手知ったる人間関係。決して高くはないけれど、毎月決まった日に振り込まれる給料。この「安定」を手放すことは、まるで装備なしで冬の海に飛び込むような無謀な行為に思えたのです。
しかし、ある時ふと気づいてしまいました。
**「今、このぬるま湯に浸かり続けることこそが、人生最大のギャンブルではないか?」**と。
今回は、35歳の僕が直面した「現状維持という名のリスク」と、実際にシミュレーションして分かった「10年後の残酷な格差」についてお話しします。
目次
- 「黒字リストラ」の足音。45歳で捨てられる恐怖を想像したことがあるか
- 【衝撃の試算】10年間で「1,500万円」の差が出るという現実
- スキルは「賞味期限」のある資産。しがみつくほど価値は下がる
- リスクの定義を書き換えろ。「挑戦」は最大の安全策である
- まとめ:35歳の今なら、まだ「人生のハンドル」を握り直せる
1. 「黒字リストラ」の足音。45歳で捨てられる恐怖を想像したことがあるか
「うちの会社は大手だから大丈夫」
その神話は、すでに崩壊しています。近年、ニュースを賑わせているのは**「黒字リストラ」**という言葉です。
業績が悪くなってから人を切るのではなく、業績が良い今のうちに「高給取りでスキルが陳腐化した40代・50代」を整理し、デジタルに強い若手に席を譲る。これが、現代の日本企業が生き残るための冷徹な戦略です。
45歳で放り出された自分に何が残るか?
メーカーにいた頃の僕を振り返ると、ゾッとします。
- 社内独自のシステムや複雑な承認フローには詳しい。
- 気難しい他部署の部長を説得する術は知っている。
- でも、一歩会社を出たら「何ができる人なのか」を説明できない。
もし45歳でリストラの対象になった時、市場価値がゼロに等しい自分を雇ってくれる場所がどこにあるでしょうか。
「会社にしがみつく」ということは、自分の人生の決定権をすべて会社に委ねるということです。 会社が肩叩きを決めた瞬間、僕の人生は詰む。それが、僕が35歳で感じた本当の恐怖でした。
2. 【衝撃の試算】10年間で「1,500万円」の差が出るという現実
感情的な恐怖だけでなく、僕は「お金」の面でも現実を直視することにしました。
「メーカーで昇進を待つ自分」と「IT業界へ飛び込んだ自分」で、10年後の累計年収にどれだけの差が出るのかをシミュレーションしたのです。
10年間の累計年収シミュレーション
| 項目 | 大手メーカー(現状維持) | IT業界(転職成功後) |
| 35歳時点の年収 | 600万円 | 750万円(+150万) |
| 平均昇給率 | 年1〜2%(年功序列) | 年5〜10%(スキル連動) |
| 10年後の年収 | 約700万円 | 約1,100万円以上 |
| 10年間の累計収入 | 約6,500万円 | 約9,000万円以上 |
※賞与・退職金含まず。実績・評価により変動。
数字にしてみると、その差は歴然でした。
単年で150万円の差でも、10年積み重なれば1,500万円以上の差になります。しかも、IT業界は市場自体が伸びているため、ベースとなる給与水準そのものが上がり続けています。
「1,500万円」あれば、子供の教育費を余裕で賄えます。住宅ローンの繰り上げ返済もできるし、老後の備えも万全です。
「リスクがあるから転職しない」と言っていた僕は、実は「1,500万円をドブに捨てるリスク」を取っていたのです。
3. スキルは「賞味期限」のある資産。しがみつくほど価値は下がる
「いつか準備ができたら転職しよう」
そう思っているうちに、あなたの市場価値は刻一刻と下がっています。
「経験年数」と「市場価値」の逆転現象
メーカーのような伝統的組織では、長くいるほど「社内評価」は上がりますが、「市場評価」は下がっていく傾向にあります。なぜなら、年齢が上がるにつれて「高い年収」を要求せざるを得なくなり、それに見合う「他社でも通用する専門性」が求められるからです。
- 35歳の未経験: 「ポテンシャル」と「これまでの社会人基礎力」で採用される。
- 45歳の未経験: 「マネジメント経験」や「即戦力としての専門性」が厳しく問われ、採用のハードルは数倍に跳ね上がる。
35歳は、異業種へ移り、新しいスキル(IT知識やデジタルマーケティング、モダンなプロジェクト管理手法など)を習得し、**自分のスキルの賞味期限を更新できる「最後のゴールデンタイム」**なのです。
4. リスクの定義を書き換えろ。「挑戦」は最大の安全策である
ここで一度、リスクという言葉の定義を整理してみましょう。
- かつてのリスク: 安定した会社を辞めて、未知の世界に行くこと。
- 現代のリスク: 変化の激しい時代に、1つの会社・1つのスキルに依存し続けること。
僕がIT業界に来て一番驚いたのは、周囲の人たちの軽やかさです。
彼らは「会社が潰れたらどうしよう」なんて悩みません。なぜなら、**「自分にはどこでも通用するスキルがある。もしこの会社がダメになっても、明日には別の会社からオファーが届く」**という確信があるからです。
本当の安定とは、倒産しない会社にいることではありません。
「どこへ行っても生きていける自分」になること。 これこそが、不確実な未来に対する唯一の、そして最強の安全策なのです。
5. まとめ:35歳の今なら、まだ「人生のハンドル」を握り直せる
「今の会社に居続けるリスク」と「外に出るリスク」。
どちらがよりあなたの人生を脅かすか、もう答えは出ているはずです。
現状維持は、後退と同じです。周囲が猛スピードで変化している中、自分だけが止まっているのは、相対的に沈んでいくことを意味します。
「荒波」に出るための第一歩は、海図を手に入れること
いきなり大海原に飛び込む必要はありません。まずは、自分の市場価値という名の「海図」を手に入れることから始めてください。
僕がメーカー時代、不安で眠れなかった夜に最初にやったのは、ビズリーチなどの転職エージェントに登録し、自分のこれまでのキャリアを棚卸しすることでした。
「自分を欲しがっている企業はどんなところか?」
「今の自分のスキルをIT業界の言葉に翻訳するとどうなるか?」
それをプロの視点から教えてもらうだけで、恐怖は「具体的な課題」へと変わります。課題になれば、あとは解決するだけです。
10年後、あなたは「あの時動いてよかった」と言いたいですか? それとも「もっと早く動いていれば」と後悔したいですか?
35歳。まだ間に合います。
まずはエージェントに登録し、自分の「真の市場価値」を知ることから、あなたの第二の人生をスタートさせてください。
次回予告: 会社の看板を捨てた先に待っていた「キャリア自律」という本当の自由について語ります。


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